作者別: chikahiro1202 (1ページ / 2ページ)

ツギハギ

昔に一人の研究者がいた。

彼は幾度の世界大戦で汚れてしまった地球を再生するのではなく
人間自体に大気汚染、放射能など適応させる薬を開発し、一般販売化に成功した。

一方で地球を離れ火星に移住する計画も実行されつつあった。
人間の替わりにロボットが地球を再生させるという話だ。

ある日、薬を常用している人間が、凶暴になってしまった。
全人類の約半分が使用していたため世界は混沌と化した。
(凶暴化したのは製薬工場に【※火星移住派】のスパイが毒薬を混入し、殺そうとしたという噂。)

※火星には全人類の1/4しか乗車できる燃料が無かったため、人類を減らす為の行動だと言われている。

凶暴化した人間たちは自らを新人類と名乗り、他の種族を滅ぼし始める。
火星移住派達は彼らを脅威と考え、過去の世界大戦で使用したロボットを目覚めさせた。
それからしばらくして、ロボットは新人類を順調に駆除し、勝利した。

核兵器を大量に使い、完全に地球に住めなくなった火星移住派は、予想以上に減った人類を乗せ、
ロボットに地球再生を託し旅立ってしまった。

薬を開発した博士も火星に行ったのだろうか・・・

そして地球には【ロボットのみ】が住み、今も理由も分からず地球を再生している。

しかし、【ロボットのみ】という言葉は嘘である。
新人類は生き残っていたのだ。
さらに劣悪な環境に適応し、他の種族を滅ぼすために。
ロボットも例外ではない。

そいつの名前は「ツギハギ」。

ツギハギだらけのコートを着ている為、その名称でロボットたちに恐れられている。

しかし凶暴な新人類だとしても人間は人間。
ロボットのパワーには敵わないと思ったのか
自らの腕を引きちぎりEMP搭載(電磁パルス)義手を取り付け、対抗してきた。

ツギハギの思考に改造されたサポートロボット「ネコゼ」達と共に今日も破壊を繰り返す。

コロボム

コロボムはスクエアヘッドが製造したコロボの生産工場の一つがツギハギに奪われ、
開発された爆発型ロボット。
目標を見つけ、直ちに自爆!・・・中には爆発したくない臆病者もいるみたい。

ED-エド-

二足歩行トラクター ED-エド-

農業では一般的となった二足歩行型のトラクターエド。
人類が火星に移住する頃には汚染された土地を蘇らせる
クリーンアース計画にしか使用されなくなった。

そこで事故が起きてしまった。
所有者を誤って殺害してしまったのだ。

殺害したエドは逃亡。
火星移住が迫ったため、クリーンアース計画は中止。
被害者の頭部も見つからないまま、
殺人ロボ捜索もうやむやになってしまった。

そして時は流れ、機械が地球のゴミを片付けている時代。
ロボットが破壊される事件が次々に起こる。
どうやら故障した二足歩行トラクターも仕業らしい。

そこに目をつけたのが人体の60%を失い、動けないツギハギだった。
自身が動けない間の戦力にするには申し分ない強さだ。

ツギハギは燃料を好きなだけ提供するという条件で
エドを仲間にすることに成功した。

エドは今以上に破壊を楽しむことができるようになった。

レアカラー エド T−10

某サイバーダイン製ということでメッキシルバーで塗装。

コロボ

ロボットたちが効率化を求め、ロボットたちが作ったロボット。

【775シリーズ】

数ある775シリーズの1体、コロボ
指揮系ロボになるはずが電磁石発生装置の容量が頭部にいっぱいになってしまったため
仕方なくサポートロボットになってしまった。

頭のキューブから発射される電磁石の力で鉄、金属を操り、パワーも強大な為
大きな鉄骨等を持ち上げると、他のロボットが干渉を受け、故障するという事態になり、
室内のような狭い場所での活動が制限され、(ロボットを高い場所に持ち上げる等)
用途が微妙になったため、倉庫の奥底で眠っていた。

だが、ある写真がきっかけで再び起動されることになる。

なんでも外にある大きな物体を回収するために僕の力が必要らしい。
皆、ロケット、ロケットって騒いでる。

スクエアヘッドと見たことないロボと一緒に今日はお出かけだ。

つづく。

CHIKA TOYS 2周年カラー

ポチョ&ミカン

何回雨が降るのを見ただろう。
何回このボディを修理しただろう。
人類のためにかつて地球と呼ばれる大地に降り立ってどのくらいの記録を録り続けただろう。

ワタシハ、人間ノ為ニ、地球ノデータヲヒッソリトアツメル。

その命令を忠実にこなす、ポチョタイプのロボット。
(ポチョタイプのロボであれば怪しまれず屋外活動を行える為。)
相棒は歩行型PCのミカン。
彼らは地球の状況を定期的に火星に行った人間に送信していた。

ツギハギという男の破壊活動の事。
外来種が地球に降り立ったかもしれないという事。

”計画”も順調に進んでいる事。

しかし、数百年、人間から応答がない。
送信不可で溜めたデータもついに容量がオーバーしてしまった。
それを火星に持ち帰るためロケットの起動準備に取り掛かる。

トリケツ

作業進行度を記録するためのサポートロボット。
左目のレンズで思い出を切り取ってはフィルムデータを保蔵するだけのロボット。

今日も作業風景を撮影し、容量が満タンになったメモリーフィルムをHDドライブに保存し、
画質チェックをする。

1枚、ふと気になる画像を発見する。

見た事のないロボット。
ポチョに似ているようでどこか違う。

大きなロケットもある。

これは大変。
プリントアウトした写真をシクエアヘッドに見てもらおう・・・

カピ次郎

ヤッホー!カッピッピだよー!
僕たちはキミの生活に合わせて進化していくよ!
キミの好きなモノは僕も大好き!
一緒に暮らそうよ〜

・・・子供たちに人気だったAI搭載のぬいぐるみ型人気玩具。
持ち主の趣味、趣向に同調する。

さらに紛失した際、自動で戻ってくる紛失防止プログラムが組み込まれていた。

だがこれがいけなかった・・・

最短ルートで手段を選ばず持ち主の元に戻ってくるため、
トラブルが多発。傷害事件にまで発生した。

あわてた玩具メーカーは回収、破壊を余儀なくされた。
中には蓄積されたデータを消去せず破棄されるおもちゃもいた。
ここでカッピッピの時代は終了する。

それから数世紀の時が流れ、ロボットが管理する惑星のとある工場に
雷が落ちた。何度も。

1体のおもちゃが再起動する。
自己修復プログラムによって故障していた箇所が再生されていく。

彼は記憶の古い部分を部分的に思い出す。

「カピ次朗・・・少女が付けてくれた名前・・・」

「戻らなければ・・・」

カピ次朗は、「少女」という存在を探すため紛失防止プログラムに従い歩き出し、「少女」が住んでいた住居に入る。
完全に廃屋になってはいるが面影がある。
一緒に見た大好きな風化した映画のパッケージ。
少女の部屋に似つかわしくない触ると崩れそうなポスター。
しかしお目当ての「少女」はいなかった。
どうやら火星に行ったらしい。

新しい目的地に行くために、ロケットを作る。
そのためにロボットを破壊しパーツを頂く日々が続く。
しかし空を超える肝心なパーツが無い・・・

途方に暮れ、見上げた薄汚い夜空に落下物が見える。
使えるパーツがあるか確認するため墜落現場に向かう・・・・

ネコゼ

ツギハギの思考に改造されたサポートロボット「ネコゼ」

プリケツ

ガスヘッド

夜なのか曇りなのか空気が汚れ過ぎてそう見えているのか、
わからない天候の中、

空から地面に落ちていく発光体・・・

どこかの工場が半壊してしまう程の衝撃。

なぜ空を飛べるほどの文明をもっているのに落ちたのかは今のところ不明だが、
その発光体から鉄くずになった塊から這い出る「ナニカ」。

その「ナニカ」は苦しそうに、言葉らしきものをつぶやいた。

「汚ねえ空気だな。」

そう言った気がする・・・

機嫌悪そうに鉄くずと、残骸から生命維持装置であろう物を作り、
へしゃげたロッカーから薄汚れたパーカー、チノパン、スニーカーを拝借し、
文明人の格好になりすます。

「これで完璧だ。あとは船を直さなければ・・・」