夜なのか曇りなのか空気が汚れ過ぎてそう見えているのか、
わからない天候の中、
空から地面に落ちていく発光体・・・
どこかの工場が半壊してしまう程の衝撃。
なぜ空を飛べるほどの文明をもっているのに落ちたのかは今のところ不明だが、
その発光体から鉄くずになった塊から這い出る「ナニカ」。
その「ナニカ」は苦しそうに、言葉らしきものをつぶやいた。
「汚ねえ空気だな。」
そう言った気がする・・・
機嫌悪そうに鉄くずと、残骸から生命維持装置であろう物を作り、
へしゃげたロッカーから薄汚れたパーカー、チノパン、スニーカーを拝借し、
文明人の格好になりすます。
「これで完璧だ。あとは船を直さなければ・・・」