ここは鉄と油にまみれた、クソ広いジャングル。
動物たちは自衛のため体を機械化し、群れを作る者もいた。
鉄や木、コンクリートで作られた居住区の塊はコロニーと呼ばれ、多種多用な種が生活している。
鉄狼
ある日、鉄狼のコロニーを何者かが襲う。
燃える木々、住処、お気にいりの動物性オイル。
気がつけば炭と焦げの匂いにまみれた元コロニー。
義体のほとんどは破壊されたが、かろうじて生きている。
仲間の骸からパーツを集めボディを再生する。
瓦礫の中からナイフを拾い上げ誓う。
誰だか知らんが、唯一の楽しみ、オイルタイムを奪われた報いは受けてもらうぞ。
まずは最強の群れを作らなければ。
怒りの旅が始まるのだ。
Rabbot
ロップ部隊の隊長である彼は、縄張りに入った敵を容赦なく排除する。
群れでの攻撃と、この世界では珍しい爆発系重火器を使用するため、
接近攻撃はほぼ不可能。
そのため、彼らのコロニー周辺には誰も近寄らないし、干渉もしなかった。
その事実を知らない奴以外は。
珍しくラボットの背中にくっついているロボ、キョロットが侵入者を発見。
運悪く縄張りに入っていた鉄狼だった。
久々の狩りにラボットは喜びを感じ、武器を取り言った。
元食料に狩られる気分を味あわせてやろう。元捕食者さんよぉ。
Engineer Sus
この世界には色々な動物の技師が存在する。
動物たちの義体のメンテナンスや拡張などを受け持ち、
コロニーには欠かせない存在だ。
その中でもトップクラスの技師たちが所属する団体。
小型猪技師団
スースはその中でも最高峰の技術者だが、
性格が悪く誰にでも噛み付くので、
コロニーのリーダーが毎回怒り狂ってしまう。
普通、技師は一度入ったコロニーに住み着くのだが、
また追い出されてしまい、今日も新しいコロニーを探すため、
愛車をブヒブヒ鳴らしながらさまよっていると、
前方に狼を発見し、悪態をついてしまった。
だが、それがいけなかった。
技術屋がバリバリの壊し屋に勝てるはずも無く、
ボコボコにされてしまう。
その狼に引きずられながら、
緑色のウサギがいるコロニーに連れて行かれてしまった。
しかしその出来たばかりのコロニーには技術者がいなかった。
スースは狼に引きずられながら言った。
「しょうがねえから、このクソみたいなコロニーで技術屋やってやるよ。
欲しいんだろ?この俺様がよ?ここで技師やってくださいって言ってみろよ?」
そのあと狼に突かれたのは言うまでもない。